ベトナムで食べる本格韓国料理。ホーチミンの名店で焼肉もいかが?
アンニョンハセヨ~、ベトナムナビです。いつものシンチャオではなく、韓国語で「こんにちは」とごあいさつ。そう、今日はベトナムナビでは初めて韓国料理店をご紹介します。ベトナムに在住する韓国人は8万人とも10万人とも言われ、その数は在越日本人をはるかに凌いでいるそう。韓国の対ベトナム投資額は100億ドルを超え、2007年までベトナムに対する世界最大の投資国でした。それだけにベトナムに来ると至るところで韓国系企業の看板などを目にします。そして同じく街のあちこちで目に付くのがハングル文字!ホーチミン周辺だけでも韓国料理店が150軒以上あるそうです。
今回はその中でも在越日本人の間でも美味しいと評判の「大長今」(テジャングム)というお店に行ってみましょう。場所はホーチミンでもひと際目立つダイアモンドプラザの近く、Nguyen Van Chiemの通り沿いにあり、とてもわかりやすいです。お店の名前は日本でも、そしてベトナムでも大人気となった、あの韓国ドラマから名付けられています。ここホーチミンで行列ができることもあるほどの韓国料理の人気店なのです。
お店は2階建てで、店内はテーブル席と座敷席があります。このお店はすべての席が個室(スペース)になっているので、周りに気兼ねなく、家族や友人と楽しく食事ができます。また座敷席は掘りごたつになっています。そしてお店の女の子たちはドラマさながらで、みんな「チャングム」の衣装を着ているんですよ。
味もメニューも本場・韓国さながら!
韓国料理店の魅力のひとつがこの無料のつき出し(おかず)の数々。韓国人経営のお店だけあって、まるで韓国にあるお店に来た時のように品数も豊富でおいしい!ドラマ「大長今」と言えば韓国宮廷料理ですが、このお店では焼肉!ビビンバ!など韓国料理と聞いてイメージする一般的な料理がずらりとメニューに並んでいます。メニュー表には日本語表記はないものの、料理はすべて写真付きで安心。
今回料理の方は、このお店の韓国人の社長さんに直接選んでもらった「おすすめメニュー」をオーダーしてみました。それがこちら!
焼肉「コットゥンシム」(霜ふりヒレ肉)
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参鶏湯(サムゲタン)
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ベトナム在住の韓国人だけでなく、日本人、中国人、欧米人、そして地元のベトナム人も多数訪れ、さまざまな国のお客様を迎え入れているお店。お客様が注文するメニューにもやはり国ごとに傾向があるそうです。
お目当てはやっぱり「焼肉」?
日本人のお客さんの多くはやはり「焼肉」を目当てにこちらのお店に来るそう。そしてこれまた本場韓国さながらの、チャングムの衣装を身に纏ったお店のスタッフがお肉を焼いてくれます!そして惜しみなく出される包み野菜に巻いて、コチュジャンをのせて食べてみると、一瞬「ここは韓国?」と思ってしまうほど!ちなみに日本人は焼肉といえば醤油ベースの「タレ」につけて食べるイメージが大きいと思いますが、それはあくまでも日本式。韓国ではほとんど、そしてこちらのお店でも焼肉にタレはついてきません。どうしてもタレをつけて食べたい場合、チヂミ(ジョン)についてくるタレで代用するのが良いでしょう。
社長さんが直々に選んでくれた「おすすめメニュー」だけあって、一緒に行ったベトナム在住の日本人のみんなも大満足。しかし、最後に締めのもう一品!ということで、冷麺にしようか、何にしようかと迷いましたが、またも社長さんにオススメを聞き、石焼き「ビビンバ」をオーダーすることに。アツアツなのに、そしてすでにお腹がいっぱいなのに食べれてしまうのが、ビビンバの不思議なところ。本当にどれも美味しくいただきました。チャル モゴッスムニダ!(韓国語で「ごちそうさまでした」)
社長さんに突撃インタビュー!
今回お世話になったのが、こちら「大長今」の韓国人オーナーであるイ・ウヒョン社長。イ社長は韓国・ソウル出身。韓国で大学を卒業したあとの2000年、ベトナムで韓国有名企業の駐在員として滞在していた義理のお兄さん(イ社長のお姉さんの旦那さん)を頼りにここホーチミンにやってきたとのこと。大学時代の専攻が数学だったこともあり、最初は韓国人駐在員の子供たち相手の塾講師、家庭教師をやっていたものの、より多くの人のために…と飲食店を開きたいと思うようになり、準備期間を経て2004年にこのお店をオープン。ベトナムで暮らす外国人ターゲットのお店づくりが功を奏し、一躍「行列のできる人気店」に。ちょうどベトナム人の間でもドラマ等の影響で韓国料理のブームが起き、さらに多くのお客さんが訪れてくれるようになったことも、とても嬉しいとおっしゃっていました。
こだわりの野菜は“ベトナムの軽井沢”ことダラット高原産!
今回ナビがどうしても社長に質問したかったのが、こちらのお店でふんだんに出てくる野菜について。キムチもその他のおかずも韓国で食べるものと何ら変わりないことに驚いたのです。ここホーチミンは熱帯性気候なので、野菜には相当神経を使っているのでは?「野菜はすべてベトナム中部にある避暑地としても有名なダラット(Dalat)産です。最近は野菜価格がかなり高騰して経営的には厳しいのですが、これからもお客さんに喜んでもらえるよう努力していきたいです」とのこと。また、時に行列ができるほどの人気店。「2号店の予定は?」現在いろんなアイデアをもって計画を練っているそう。イ社長の今後に期待です!
ホーチミンで焼肉を食べたくなったら、野菜をたっぷり摂りたくなったら、そしてベトナムで韓国の雰囲気を味わいたくなったら、またこのお店「大長今」に来てしまいそう。以上、ベトナムナビでした。